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プレスリリース | 2025年6月11日

ロックウェル オートメーション ジャパン、第10回スマートマニュファクチュアリング報告書から世界と日本を比較した結果を発表

日本はスマートマニュファクチャリング技術の導入に高い関心を持ちながらも、AIを含め投資決定が遅れている実態が明らかに

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産業オートメーションおよびデジタルトランスフォーメーションのグローバルリーダーであるロックウェル・オートメーションの日本法人、ロックウェル オートメーション ジャパン株式会社(本社:  東京都中央区、代表取締役社長:  矢田 智巳、以下「ロックウェル・オートメーション」)は、本日、製造業が発展している17カ国で製造部門を持つ1,500社以上の企業を対象に実施した2025年の「スマートマニュファクチャリング報告書」より、世界と日本を比較した調査結果を抜粋して発表しました。

Fron Cover S0SM 2025 Report

10回目となる今年の調査では、日本がスマートマニュファクチャリングに対して高い関心と導入意欲を持ちながらも、投資決定には慎重であり、労働力の高齢化を大きな課題として認識しつつも組織的・文化的な障壁が足かせとなって、成長の勢いが鈍化している傾向が浮かび上がりました。
 

世界と日本の比較1: スマートマニュファクチャリング技術への投資

日本の製造メーカの94%が、社内外で直面する障害によってデジタルトランスフォーメーション(DX)を加速させていると答えており、これは昨年から3ポイント増加して、調査対象国の中で最も高い割合となっています。また、スマートマニュファクチャリング技術へ投資する分野としてはクラウド/SaaS、AI、サイバーセキュリティ、品質管理が上位にランクインしており、世界ではこれらの分野に投資する割合が平均で95%となっています。日本でも同様にこれらの分野が投資の上位に占めているものの、投資する割合としては平均で88%に留まっていました。
 

世界と日本の比較2: AI/機械学習への投資

世界の製造メーカの95%がすでにAI/機械学習に投資しているか、もしくは今後5年以内に投資することを計画しています。一方で日本は、5年以内の計画を含めてAI/機械学習に投資している割合は89%と世界でもっとも低い結果となりました。さらにAIに投資する予定が無いと答えた割合が世界では5%なのに対して、日本では11%ともっとも高く、AIへの投資で日本が出遅れている実態が明らかになりました。
 

世界と日本の比較3: 生成AIと因果推論AIへの投資

世界の製造メーカのうち、生成AIと因果推論AIにすでに投資している組織は前年比12ポイント増の54%であり、今後5年以内に投資する割合も合わせると95%にのぼっています。これは、AIが実験段階を超えて高度なテクノロジへと成熟しつつあることを示しています。日本においては、すでに投資している割合が43%で世界と比較して11ポイント低く、5年以内に投資する割合を合わせると91%になるものの、世界でもっとも低い割合となります。さらに、生成AIと因果推論AIについても投資する予定は無いと答えたのは、世界5%に対して日本9%と高い割合であることが分かりました。
 

世界と日本の比較4: サイバーセキュリティに対処するAI

組織が直面する外部リスクとして1位のインフレと経済成長に次いで、2位にサイバーセキュリティがランクインしており、世界の製造メーカの49%が2025年にサイバーセキュリティにAIを使用することを計画しています。これは2024年の40%から9ポイント増加しています。日本の場合、組織が直面する外部リスクとして、変化のスピード、労働力、AIの台頭、エネルギーコストの上昇が上位にあり、サイバーセキュリティは5位でした。また、日本においてサイバーセキュリティにAIを使用する計画がある組織は40%でした。
 

世界と日本の比較5: 労働力の課題

世界の製造メーカの48%が、スマートマニュファクチャリングへの投資により、従業員を異なる役割に転用したり、従業員を増やしたりすることを計画していますが、日本の場合はその割合がさらに高く52%となっています。また、世界ではスキルギャップを埋めて労働力不足に対処するために、41%がAIとオートメーションを活用しています。日本における労働力不足の対処では、AIの活用が39%、オートメーションの促進が26%で世界に比べて低い傾向にある一方、テクノロジの導入によって魅力的な職場環境を創出すると答えた割合が44%で最多となりました。しかしながら、外部への業務委託と答えた割合も42%で2番目に高い傾向にありました。
 

世界と日本の比較6: AIのユースケース

世界におけるAIのユースケース1位は2年連続で品質管理となり、50%の組織が製品の品質管理をサポートするため2025年内にAI/機械学習を利用することを計画しています。日本ではプロセス最適化にAIを利用する割合が45%で1位となり、サイバーセキュリティが2位、品質管理は3位となりました。
 

その他、世界で注目すべき調査結果

スマートマニュファクチュアリング報告書には、これらのデータポイント以外にも、運用の効率と適応性を高めることを目指した幅広い動向が反映されています。世界の製造メーカは、サプライチェーンを強化し、サステナビリティの取り組みを加速し、より素早く情報に基づいた意思決定を行なうためにスマートテクノロジを活用しています。また、リーダにとって分析的スキルとAIスキルの重要性が5%高まっており、人材開発と技術革新は密接に結びついている必要があることを示しています。一方で、依然として多くの製造メーカはAIを実装する際に課題に直面しています。回答者の約半数が、AIを活用する能力は極めて重要なスキルであると答えており、その割合は昨年の10%から大きく増加しています。
 

その他、日本で注目すべき調査結果

スマートマニュファクチャリング技術を導入していないが興味のある企業の割合は、世界5%に対して日本14%と、韓国に次いで2番目に高い水準であり、6カ月以内に導入を予定する企業も41%と高水準でした。一方で、2年以上先に導入を予定する企業の割合は7%と世界でもっとも多く、投資決定のスピードが二極化している状況が示されています。また、先の調査結果からもAIに対する投資に消極的な企業が、世界と比べて多い傾向が明らかになっています。

組織の成長を阻む内部リスクについては、リーダシップの欠如や機能不全と答えた割合が世界15%に対して、日本28%で世界一高い水準となっています。また、組織の成長を阻む外部リスクについては、変化のスピードと答えた割合が世界23%に対して日本36%となり世界でもっとも高い割合となっています。さらに、リーダシップにおける障壁は、明確な目標設定や方向性の提示と答えた割合が、世界23%に対して日本30%でこちらも世界で一番高い割合となっています。

日本において最も深刻な労働力の課題は高齢化であり、回答者の35%がこれを挙げています。次いで、従業員のエンゲージメントとチェンジマネジメントが同率で28%、さらに人件費の上昇が26%と続きます。こうした課題があるにもかかわらず、日本企業で既存の労働力のスキルアップに積極的に投資しているのはわずか25%であり、これは世界平均の31%を下回っています。こうした調査結果から、日本においては組織的・文化的な障壁から意思決定のプロセスに課題があり、従業員のエンゲージメント上昇にも鈍さが表れていることが判明しました。

報告書の全文は、こちらをご覧ください。

調査方法

この調査は、ロックウェル・オートメーションと調査会社であるSapio Research社が共同で実施し、製造業が発展している上位17カ国の1,560社を対象に、管理者から経営幹部の役職にある回答者から頂いた意見を分析しました。調査対象は、消費財、食品&飲料、自動車、半導体、エネルギー、ライフサイエンスなどのさまざまな業界で、収益が1億米ドルから300億米ドル以上の規模までバランスよく分散されており、製造業に関する幅広い視点を提供しています。

公開 2025年6月11日

ロックウェル・オートメーションについて

ロックウェル・オートメーション(NYSE:ROK)は、産業用オートメーションおよびデジタルトランスフォーメーションのグローバルリーダーです。人々の創造力とテクノロジの潜在力を結びつけることで人の可能性を広げ、お客様の生産性を高め、地球に優しい技術を提供します。米国ウィスコンシン州ミルウォーキーに本社を置き、2024年度末現在約27,000名の社員が、世界100カ国以上の営業拠点でお客様をサポートしています。製造業におけるコネクテッドエンタープライズ実現の詳細は、当社ホームページをご覧ください。
https://www.rockwellautomation.com/ja-jp

メディア向けお問い合わせ先

株式会社アクティオ(ロックウェル・オートメーション広報)
E-mail: rockwellautomation-pr@actioinc.jp


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